公開日:2021年7月20日
2021年7月9日(金)九州大学椎木講堂を会場に「令和3年度第1回まちづくりスクール」を開催しました。
このイベントは、「アーバンデザイン会議九大(UDCQ ※)」の主催、福岡市西区役所の共催、糸島市の後援、ふくおか共創プロジェクトの協力により定期的に開催しています。
九大の教員や学生、地域の事業者の方などを講師とし、これまで地域で取り組んで来たまちづくり活動を紹介してもらうことで、スクール参加者がまちづくり活動の意義や楽しさを共有する、さらにはこのイベントをきっかけにして仲間をつくり、その仲間とともにまちづくり活動の実践につなげることを目的としています。
5回目となる今回も、現地会場(九州大学)とオンライン(ZOOM)を併用したハイブリットセミナーとして開催しました。今回は「移動問題~地域の未来を支えるモビリティの進化~をテーマとして、3名のパネリストからモビリティによる地域課題の解決・価値創出といった視点で、現在の取組みや将来展望についてお話しいただきました。
九州大学共創学部3年の鉄島大貴氏からは、「移動」課題の解決及び未来の移動手段(=スマートモビリティ)の普及に取り組む学生団体「モビラボ」の活動についてご紹介いただきました。“モビリティを通して社会問題を解決したい”という思いで立ち上げたモビラボの「モビリティ実証実験運営サポート」、「モビリティ企画デザイン」、「モビリティメディア」等のプロジェクトを学生目線で熱く語っていただきました。
株式会社SEEDホールディングス モビリティ事業推進室室長 永利勇気氏からは、糸島エリアでの移動利便性の向上及び魅力あるまちづくりへの貢献を目指す「よかまちみらいプロジェクト」の各種取組みをご紹介いただきました。「カーシェア」、「電動レンタサイクル」、「オンデマンドバス」、「my route糸島版」等、各種取り組みが糸島半島で始まっています。今後も九州大学と連携し、先進技術実証を検討していくとのことです。
九州大大学大学院 システム情報科学研究院教授 荒川豊氏からは、「情報が行動を変える」、「fun×情報が地域貢献につながる」、「行動変容で社会課題を解決する」ことなどについて、カーシェアシステム、九大AIMO、混雑度解消アプリ等の具体例をあげながらご説明いただきました。成功事例(価値の流れ)を可視化してAIに分析させ、サービスを繋ぐ「価値の連鎖モデル」もご説明いただきました。「よかまちみらいプロジェクト」と連携し、今あるサービスを組み合わせ、住民の生活を向上させるプロジェクトを構想されているとのことです。
事例紹介後のパネルディスカッションでは、九州大学持続可能な社会のための決断科学センターの高尾忠志特任准教授にファシリテーターを務めていただき、会場、オンラインでの参加者からの質問にパネリストに答えていただきました。
終了後のアンケートでは、95%の参加者から「満足」という評価をいただき、参加者からは、
・自分の知らなかった新しい知見や視点を多く得られた
・新しい観点での話を聞くことができ、学ぶものが多かった
・まちづくりにおいて自身が考えている問題点がすでにモビリティの分野において
改善のアクションが進んでいることを知り、ありがたい
・学術・研究、企業、学生の観点から異なる視点での意見や取り組みを聞くことが出来た
などといった声が寄せられ、盛会のうちに終了しました
当日の映像は、申込者限定でオンデマンド配信(YouTube)しますので、視聴をご希望される方は以下までご連絡ください。
オンデマンド配信のご希望はこちらまで:info@opack.jp
次回は令和3年冬を予定しております。改めてご案内いたしますので、皆様是非ご参加ください。
※学術研究都市構想に掲げる「知・住・悠の舞台となる快適空間の形成」を支援することを目的として、九州大学キャンパス計画室とOPACKで共同運営する団体。